自分のために行動するより、人のために行動する。
そうすると、行動量(活動量)が増えるそうです。
脳は自分を基準にするようにできてない
最近、以下の本を読みました。
脳神経外科のお医者さんが、意欲を高める方法を教えてくれる本です。
その中で、「自分本位は脳にとって楽ではない」という章があります。
人間の脳は、選択肢が無限にあるような状況に耐えられません。
「どうぞ、好きなだけ自分のために生きて、好きなだけ時間を使ってください」なんて言われても、迷うだけです。
- 自分は本当に何がやりたいのか
- どのくらい、やりたいのか
- どこまで、やればいいのか
途方に暮れて、「何をすればいいのか」を考えるのに脳が酷使される。そして、活動量がどんどん減っていく。
何かを行動するときには、「誰のために」を考えるようにすると良いとあります。
誰かのために行動していた方が、具体的な行動目標が明確になるから、行動しやすい。脳は楽です。
仕事でもなんでも「人のため」に行動することが、活動量を増やすコツみたいです。
自由で気楽な環境は地獄
このテーマに関連して、以前読んだ本を思い出しました。
理系の研究者から小説家に転じた森博嗣さんのエッセイです。
この本の中に、学者の仕事について書いてありました。
自分で研究テーマを決めて、好きなテーマにいくらでも時間を注ぎ込める。ノルマもないし、自由に仕事ができる。学者の仕事は傍から見ると理想郷のようです。
しかし、この自由な仕事はほとんどの人にとって苦痛になります。すべて自分本位でやっていくために、達成感がまったく得られないそうです。
そのため、研究という職場は、若くして心身を病んだり、自殺する人が多い。
自由で気楽な環境は、つくづく脳の負担が大きいようです。
顧客志向で行動する
現代では、自由が増えている時代です。社会全体が豊かになっている。
そのため、自由がありすぎて、脳に負担がかかり、活動量が減っている。
どうすればいいか?
ヒントになる本として、以下の本をお勧めします。
ユニクロでお馴染みのファーストリテイリング社長、柳井さんの著書。
「経営者になるため」とありますが、あらゆる仕事人に役立つ内容です。
社会の中での存在意義を考えることが出発点で、お客様の視点を持つことの大切さを強調しています。
最初にあげた本の「誰かのために」行動することに通じます。
これとは違う本で読みましたが、柳井さんは大学時代に麻雀やパチンコに明け暮れたそうです。
自由の中で埋没しそうになっていた時代から、わずか一代で世界有数のアパレルチェーンを築いてしまった。
そんな柳井さんだからこそ、自由の中で「不活動」になってしまう状態から、偉業を成し遂げるほどの「活動」状態にもっていくヒントを教えてくれます。
コメント
いい記事でした。ありがとうございます。
ジムコリンズの偉大な企業の研究でも、「何をやるかよりも誰とやるか」といわれてますね。
共通点がありそうな気がしました。
こちらこそ、ありがとうございます。
たしかに「誰とやるか」も行動量に関係がありそうですね。
自分を基準にすると行動量が減ってしまうので、「自分が何をやるか」にフォーカスするのではなくて、「誰とやるのか」。
行動量が増えそうなパートナーを選ぶ、ということかも知れません。