証拠のために録音する方法

トラブル

証拠を残すために会話を録音する人が増えています。

このページでは、「録音する方法」および「録音することは違法ではないのか?」について解説します。

録音した方が良いケース:利用シーン

まず、録音する状況について確認します。

どんなときに録音すべきでしょうか。主なケースを以下に列挙します。

  • DV被害
  • 浮気
  • セクハラ、パワハラ
  • いじめ
  • 劣悪な労働環境

このようなケースでは「証拠」を残すことが大切です。証拠がないと事実の証明ができないために、泣き寝入りするしかないケースがあります。

音声としての証拠を残すことで、権利の回復を図ることができます。

また、次のケースでも録音をオススメします。

  • 契約時の説明 (不動産、金融、保険、売買契約時の重要事項説明)
  • 急な会議、商談の記録
  • 医療行為の説明
  • 示談、離婚時

上記のようなシーンでは「言った、言わない」のトラブルになりやすく、会話を録音して残しておくことでトラブルを回避することができます。

損害賠償の請求に至ったときでも進展がスムーズになります。

相手に黙って会話を録音するのは、違法ではない

会話を録音するときに気になるのは、「違法ではないか」ということ。

録音機器を使って、こっそり会話を録音しても違法にはなりません

録音の仕方そのものが違法(相手の家に忍び込む等)の場合は、もちろん違法です。しかし、ポケットにこっそりICレコーダーをしのばせておいて会話を録音しても違法ではありません。

(参考)→ 黙って録音するのは違法じゃないんですか? なごみ法律事務所

黙って録音したテープが「証拠として有効」という判例もあります。

マナーとして録音していることを相手に伝えるべきか

DV被害、セクハラ、パワハラ等の証拠のために録音するときには、当然ながら相手に黙って行うことになるでしょう。

一方で、契約時や医療行為の説明のときに会話を録音するとしたら、マナーとして録音していることを相手に伝えるべきでしょうか。

どちらでもいいと思います。仮に、録音することを伝えても、今の時代は「当たり前のこと」として受け入れてくれることでしょう。(録音を嫌がるような人だったら、その後の契約や医療は避けた方がいいかも知れません)

しかし、録音していることを言う必要はないと私は考えます。

録音というのはメモでしかありません。仮に、相手の言葉を手帳に鉛筆でメモするとしたら、相手の了承をいちいち取るでしょうか。

録音というのは、文字ではなく音声で記録するだけのこと。記録するかどうかは各自の自由ですから、伝える必要はないと考えます。

録音する方法

ICレコーダーをお勧めします。録音に特化した機器ですから、長時間録音が可能で、使い勝手が良いものです。

スティック型ICレコーダー

ICレコーダは多くの機種がありますが、黙って録音するケースがあるなら、隠しやすいスティック型をお勧めします。

また、場合によっては深刻な事態に備えるためのツールですから、ノーブランドの安物はお勧めしません。信頼できる国内メーカーの製品をお勧めします。

おすすめはパナソニックのICレコーダー。ラインナップが豊富で、品質に信頼感があります。

→ Amazon パナソニック ICレコーダー

小型のICレコーダーを用意すれば、胸の内ポケット等に入れることができます。雑音を抑えて目的の音声が聴き取りやすい「ノイズキャンセル再生」機能がついたタイプもあります。

<録音時間>
一例として、パナソニック製ICレコーダー(スティック型)の録音時間を紹介します。

:アルカリ電池:録音モードによりますが28時間~59時間30分
:充電式電池:録音モードによりますが18時間~36時間30分

その他のICレコーダーラインナップ

Amazonには、各種のICレコーダーがあります。消費者のレビューを見ることもできます。「パワハラ訴訟で使う」といったようなリアルな声もあります。以下のリンクからどうぞ。

→ ICレコーダー(Amazon)

ICレコーダーの種類としては、昔ながらのオーソドックスなタイプから、スティック型、ペン型、USB型など様々です。日本のメーカー製で、小型なタイプをお勧めします。

スマホは役に立たない

スマホにも録音機能はありますが、実際にはほとんど役に立たないと思います。

録音するときには、バッグやズボンのポケットに入れるのではなく、ある程度は露出する必要があります。

胸もとのポケットに入れるにしても、スマホのような大きな板状の物体が入っているのは不自然です。

また、録音の最中に、通話、メール、スケジュールアプリなどスマホを利用する必要が発生するかも知れません。扱いが面倒だと思います。

専用のICレコーダーであれば、家を出てから帰るまでずっと録音状態にできますし、扱いも簡単です。また、小型なのでこっそりと胸元のポケットに入れっぱなしに出来ます。

録音する社会はストレスフリーの社会

証拠のために録音するという行為は、録音される側にとってどう感じるものでしょうか。

以前、テレビの健康番組に出演していたお医者さんが、医療説明のときに録音する患者さんが増えていると語っていました。

そのお医者さんは、録音されるのは大歓迎だと言っていました。なぜなら、録音しておいてくれれば、医者の説明を勘違いして覚えているようなトラブルがなくなるからです。

医者の立場からすれば、患者さんの勘違いによって後からクレーム付けられることの方を怖れるわけです。(いろんな患者さんがいますからね・・)

録音するという行為は、録音する側にとっても、録音される側にとっても、無用なトラブルを避けてストレスフリーになる行為です。

自分を守るために録音する準備をしよう

この記事を書こうと思ったのは、以下のことに気づいたからです。

  • ICレコーダーによる録音方法を知らない人が多い。
  • 録音という記憶行為が悪いことだと思い込んでいる人が多い。

もしそういった方がいらっしゃれば、少しはお役に立てたかなと期待しています。

手帳術と同じように、IC録音術をぜひマスターしてください。きっと万が一のときに救いの記録となります。

忘れないようにメモすることと録音は同じことなのです。

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