「結果がすべて」「成果を出せ」。こんなフレーズをよく見かけます。
「努力」を重視すると、古臭い価値観に思えるし、言い訳をしている印象さえあります。
しかし、最新の科学は、努力に価値を置くことを勧めています。
生まれつきの能力を重視すると臆病になる
子供がクイズを解けたときに、どのように誉めたらいいでしょうか?
「頭いいね」と誉めるとその子は人生に失敗するかも知れません。
子供は「頭がいい」と誉められたことで、「頭が良い」という生まれつきの能力に価値を置くようになります。
するとクイズに挑戦しなくなるそうです。もし解けなかったら「頭が悪い」ということになるから。
能力がバレないように、何かに挑戦することを避けるようになる。
これは、「マインドセット」という本で有名な話です。
何かに挑戦したり努力することがなくなるので、能力を向上させることもできなくなる。
子供の頃に才気があって目立った人でも、能力を重視した途端に、失敗者への道を歩むことになります。
けっこう怖い話です。
努力にこだわる
じゃあ、子供を何と誉めればいいでしょうか。
徹底して、努力を誉めるべきです。「一生懸命に考えたのは偉い」と努力を誉める。
そうすると、ますますクイズに挑戦して、一生懸命に考える。
頑張ることに価値を置くようになるので、ますます努力する。
能力も向上していくし、成果も出るし、人生に成功するようになる。
結果や成果にこだわるのも厳禁
当然ながら、「結果」「成果」を重視するのも厳禁です。
「結果」にしか価値がないと思えば、「失敗するかも」と思ったことには挑戦しなくなります。
やがて、何一つ挑戦しなくなる。
成果が出ないことに価値がないと、成果が出ないかも知れない行為が怖くなる。
結果ではなくプロセスに価値を置くようにしないと、成功できないのです。
誉め殺しに注意しよう
日本には「ほめ殺し」という言葉があります。
「ほめ殺し」のもともとの意味は、若手の歌舞伎俳優を褒めちぎることで、その俳優が駄目になることです。
「あいつの演技はすごい!」「あいつは天才だ!」。
こんな言葉で子供時代から褒められると、有頂天になって努力しなくなり、そうなると能力が落ちていく。
やがて、能力がないことを隠すようになり、能力がないと思われることを怖れるようになり、ますます努力を避けるようになる。
どんなに才能があった俳優でも、やがて駄目になってしまいます。
能力や成果を誉めることは、人の人生を狂わせるわけです。
誉めるなら、努力だけを誉める。
自分を誉めるときも、能力や結果は無視して、努力だけを誉めるようにしましょう。
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