ペットを失うと心の傷になることがあります。
ペットが亡くなってから、「もっと可愛がってあげれば良かった」「もっと○○してあげれば良かった」と後悔が止まらなくなるのです。
私は小学生のときに飼っていた愛犬のことを中年になった今でも思い出します。
ペットと死別して苦しんでいる人に、いくつかのヒントをご紹介したいと思います。
ペットは永遠の子供
愛犬、愛猫といったペットは、世話を必要とする小さな存在です。
飼い主の心の中では、成長しない子供のように象徴化されます。
そのペットがなくなると、どうしても「もっと○○してあげれば・・・」といった自責感をもちやすいのです。
実際の子供を亡くされるケースとは比較できませんが、ペットの喪失もまた心の中で傷になりやすいです。
ペットと死別して、嘆き悲しむことは、ちっとも不思議な事ではありません。
まず何より、「ペットとの死別が哀しいものである」という事実を受け入れることが大切です。涙が止まらなくなっても、おかしいことではありません。
ペットロス症候群を軽く考えない
ペットを失った後に、その喪失感から心身に不調をきたすのを「ペットロス症候群」と呼びます。
ペットを飼ったことがない方には、なかなか理解されない症状です。「いくらなんでもそこまで・・・」と。
そのため、なかなか人に話すことができません。それが症状を悪化させる原因になります。
ペットと死別してからうつ病や摂食障害になることがあります。ペットロス症候群はけっして甘くみるべきではありません。
哀しみが続く場合は、何らかの対策が必要になることを覚えておいてください。
感謝の言葉と共にペットを思い出す
ペットロス症候群を防ぐためには、死別したペットのことを思い出した時に「感謝」することが大切だとされます。
ペットが亡くなると、「ごめんね」「可哀想に」といった言葉で思い出してしまうことがあります。
そういった言葉は自責感情を伴ったものです。
「もっとこうしてあげれば・・・」という思うのはしょうがないことですが、その一面だけでペットを思い出すのは少し偏っていないでしょうか。
ペットとの楽しい日々だってあったはずです。ペットが喜んだ日々だってあったのです。
ですから、「ありがとう」という感謝の言葉で思い出してあげてください。「たくさんの思い出をありがとう」と。
これによって、死別したペットの死を受け入れられるようになります。
ペットの写真を弔う
ペットとの別れが辛いときには、しっかりと弔いをすることが大切です。
人は弔うことで死を受け入れることができるからです。
ペットのお葬式をしたり、ペットのお墓にお参りすることは、ペットロスの辛さを乗り越えるうえでも大切なことです。
もし、お墓がないなら、ペットの写真を立てかけて、お供え物をしてみてください。私は水を供えた時期があります。ペットが水を飲まなかった場合は、ペットが使っていたおもちゃでも構いません。
そうやって、心の中でお別れを繰り返して、ペットとの死別を受け入れていきましょう。
少しずつ、心の傷は癒やされていくはずです。
ペットロスの哀しみを話す・共有する
心の傷に苦しんでいるときは、誰かに話すことが回復の第一歩となります。
本当に辛いときには、カウンセリングを検討してみてください。通常のカウンセリングでも可能だと思いますが、ペットロスを専門にしたカウンセラーもいます。
カウンセリングには費用がかかりますが、その効果はあります。(一部、ボランティアによる無償カウンセリングもあるようです)
また、「この苦しみは自分一人のものではない」と知ることも大切です。
同じ経験をした人々との交流が大きな支えになります。上記リンク先で紹介している自助団体に参加も検討してみてください。
ただし、ペットロスの自助団体は、日本では数が少ないのが現状です。
もし、自助団体に参加できないときはペットロスについて本を読んでみてください。
本を読むだけでも、気持ちに変化が起きるかもしれません。
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